ジム・ローンに学ぶ 12の成功法則

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英語を勉強する醍醐味のひとつは、原書を味わえることです。英語でしか読めない本ならなおさら!

「今回ご紹介する“Twelve Pillars”(Chris Widener & Jim Rohn)も日本語訳が出ていないようなので(2020.10現在)、英語ならではの情報を仕入れたい方にはおすすめです。わかりやすい英語で12の成功法則を1つずつ物語仕立てで紹介しています。

著者の一人であるジム・ローン(Jim Rohn)は自己啓発の分野では有名なアメリカ人です。世界NO.1サクセスコーチといわれるアンソニー・ロビンズの師匠でもあります。

ストーリー設定

物語の主人公は、40代のセールスマン、マイケル・ジョーンズ。長年懸命に働いてきたのに、仕事も家庭もかつで描いていた理想とはほど遠く、行き詰まりを感じています。

ある日、マイケルの車が故障し、近くの豪邸で庭の手入れしていたチャーリーという年配の作業員と出会います。それをきっかけに、マイケルは、チャーリーを通して、豪邸の主人が財産を築くのに役立った12の知恵を学ぶことになりました。

12の成功法則

以下に、マイケルが教えてもらった12の成功法則をまとめます。少し古いかなと思うところもありますが、基本的にはいまも通用する不変の内容です。

収入を上げたいなら自分に投資する

仕事で今より成功したいなら、ただ一生懸命働いたり、仕事に時間を費やしてもダメで、より価値のある人間になる必要があります。自分の価値を高めるため自己投資をしましょう。本を読んだり、セミナーに出て、仕事に必要な知識やスキルを学びましょう。

総合的な健康を心がけよう

肉体、心(知性、感情、意志)、魂(信仰心、精神)の3つがそれぞれ健康であって、初めて健康といえます。バランスよくケアしましょう。

人間関係は育てるもの

チャーリーは人間関係を庭にたとえます。大切な関係は手入れをし、想像力をつかって育んでいくもの。庭の雑草のように、いったん放置すると手に負えなくなってしまいます。キーワードは時間・努力・想像力です。

目標を設定する

人生で欲しいものを手に入れるためには目標が必要です。「目標がない」と言うマイケルに、「それこそがキミが欲しいものを手に入れられていない原因かもしれないよ」とチャーリーは言います。

目標そのものもさることながら、目標以上に大切なのは、目標を達成しようとする過程で学べること、それによってもたらされる人間としての成長です。

目標は必ず留めてください。書くことで潜在意識が働き始めます。マイケルはチャーリーに言われた通り100個の目標を書きました。目的地に到着するには時間がかかるかもしれませんが、少なくとも正しい方向に向かって進み始めることは今すぐできます。

時間を賢く使う

1日の過ごし方はいろいろありますが、最高の過ごし方は1つだけ。自分のゴールに近づく重要な仕事に時間を使うことです。

多くの人は、差し迫った仕事に時間を費やしてしまい、重要な仕事を終わらせることができません。自分で人生を設計しないと、他人の都合や計画に振り回されることになります。

自分を律するのは楽ではありませんが、後悔の苦しみの大きさに比べると大したことはない、とチャーリーは言います。

付き合う人を選ぶ

「一番親しい5人の収入が自分の収入になる」という人がいますが、人生で何を手に入れるかは、どのような人と付き合うかで大きく左右されます。自分が欲しいものをすでに手に入れている人や、その人のようになりたいと思う人と過ごす時間を増やし、自分の成長の足かせになっている人とは縁を切る必要があります。友達を無視する必要はありませんが、一緒にいる時間を減らすことを考えたほうがよい人もいるかもしれません。

学びつづける

(教育機関でフルタイムで学ぶような)正規の教育は生計を立てるため、自主的な学びは富を築くため。」人生の大半は、正規の教育を終えてからです。生涯、学び続けましょう。何から始めてよいか分からなければ、まずは本を読みましょう。本は人類の最高の学習ツールですし、これからもそうあり続けるでしょう。

物語のなかで「もう何年も本なんか読んでない。」というマイケルに、チャーリーは1冊の本を貸しました。それは”The Magic of Thinking Big“(邦訳「大きく考えることの魔術」)という実在する本です。初版は1959年ですが、“Twelve Pillars”と同様、今でも通用する内容です。

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セールスのスキルを身につける

人生のすべてはセールスです。セールスとは「欲しいものを手に入れるために影響力を発揮する」ことです。売るものは商品やサービスに限りません。たとえば、子どもは欲しいものを買ってもらうために親を説得し、就職では会社に雇ってもらうため、恋愛では付き合ってもらうため相手に自分を売り込みます。セールスは、何をするにしても学ぶべき最も重要なスキルの一つです。

セールスのスキルを磨くには、まず、自分の商品についてよく知ること。たくさんの人に声をかけること。(買ってくれる人の割合が同じでも、分母が大きくなれば、買ってくれる人は自然と増えます。)そして断られてもあきらめないこと。(お手本は、親に「ダメ」と言われてもあきらめず、おもちゃをせがみ続ける子どもです!)

収入は個人の成長についてくる

人間的な成長を上回って収入が伸びることはめったにありません。富を築く過程で身につくスキルは、お金そのものよりも重要です。 お金はなくなってしまうことがあっても、富を築くスキルはなくならないからです。かつて億万長者や大富豪だった人たちが、いったんすべてを失ってもふたたび立ち直ることができるのはそのためです。

それでもお金が欲しいというマイケルに、チャーリーはとっておきのアドバイスを伝授します。それは「利益は給料に勝る(Profits are better than wages.)」です。

雇われて働いているうちは収入は大きく伸びません。副業からでよいので自分のビジネスを持ちましょう。

コミュニケーションでは合意点を見つける

相手に自分の考え方を納得させるためではなく、おたがいに合意できる解決策を見つけるためにコミュニケーションしましょう。そのためには、相手の話を心からよく聴き、その人が何を望み、必要としているかを理解しましょう。

リーダーになろう

「偉大なリーダー」と聞くと、国家や企業、社会運動を率いる人のことを思い浮かべがちです。でも、他人の人生がよりよくなるよう考え方や行動に影響する力を身につけた人はだれでもリーダーです。

世界はいつも、もっと多くのリーダーを必要としています!

世の中に遺産を残す

人生は思っているより短いものです。どれだけ長く生きるかは選べませんが、どれだけよく生きるかは選べます。あなたが学んだことを次の世代に教え、その人たちがよりよい人生を送れるよう助けましょう。そうやって、遺産を残していくのです。

おわりに

成功についての本をたくさん読んできた人にとっては「真新しい情報はない」と感じられるかもしれません。私も「成功法則というのは基本的に変わらないものなんだな」と改めて思うと同時に、その分かり切ったことができないからこそ、こういう本が売れ続けるんだと思いました。

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